段々と暖かくなってきて、もう衣替えを済ませた方も多いのではないでしょうか?
去年買ったお気に入りの洋服をいざ着ようとしたとき、
あれ?と感じた事があるはず。
「なんか匂うカモ。」「このニオイって・・・」
そう、洋服を守るために一緒にタンスに入れておいた防虫剤のニオイ。
1年も一緒に入れているのですから、ニオイが移ってしまいますよね。
嗅いでる自分も気になるし、周りの人にも匂っていないか心配・・・。
原因と対処法、ニオイ自体は人間に害があるかをまとめました。
防虫剤のニオイを解決して楽しい衣替えにしましょう!
ニオイの原因
防虫剤の多くはナフタレンやパラジクロロベンゼンが使用されています。
これらは独特で強烈なニオイがする性質を持っています。
圧縮袋やタンスなど、密閉された空間に長期間置くことで
ニオイが服の繊維の間に入り込んでしまうことが原因です。
防虫剤のニオイを消すには?
▷ 風通しを良くする
防虫剤の成分のほとんどは揮発性です。
その為、1~2日ハンガーにかけて通気性のいい場所に吊るしておくと
防虫剤のニオイを消すことができます。
▷ 蒸気をあてる
すぐに消したい場合は、スチームアイロンを使用して
水蒸気を一緒にニオイを飛ばしてしまいましょう。
スチームアイロンを使用する際は直接衣類に着けないようにしましょう。
また、蒸気の充満した浴室に1晩吊るしておくのも効果的です。
▷ 緑茶で消臭
お茶っ葉をフライパンで良い香りがするまで煎り、
粗熱をとって半紙に包んで衣類に挟むと、
緑茶の消臭効果が発揮されてニオイを消すことができます。
▷ ドライクリーニング
一番安心なのはプロに任せることです。
大切な衣類はむやみに自己流で処理するのは少し心配ですよね。
ドライクリーニングだけでなく消臭してくれるコースもありますので
お近くのクリーニング屋に相談してみてはいかかでしょうか。
防虫剤のニオイに害はあるの?
ニオイが気になるってことは人間に害があるんじゃないの?
その通りなんです。
ニオイの元である成分を消す事が大切です。
毒性も種類も様々ですが、防虫剤のニオイがキツい場合は対処するべきでしょう。
では、どのような影響があるのか?
成分によって人体に影響を及ぼす範囲が変わりますので
成分別に見ていきましょう。
パラジプロルベンゼン
有効期間3~6ヵ月 効果発揮までが短期間
合皮製品・雛人形・スチロール製品・プラスチックには使用不可
誤飲した場合:1時間ほどで吐き気がします
直接肌に触れた場合:皮膚が赤くなり皮膚炎を起こします
揮発性なので目や鼻を刺激します。
毒性は低く少量では問題はありませんが注意が必要です。
50度以上で液化するので管理温度にも気を付けましょう。
ナフタリン
長期間効果がありますが発揮まではゆるやか
ニオイはさほど強くなく、人形や和服に最適です。
毒性が強く、ほんの少しでも危険です。
ですが吸収が遅く、1~3日で症状がでます。
直接肌に触れた場合:皮膚が赤くなり皮膚炎を起こします
揮発性なので目や鼻を刺激します。頭痛や悪心を引き起こすこともあります。
取り扱いには注意が必要です。
樟脳(しょうのう)
有効期間は約6ヶ月
人形や和服に最適ですが金箔・金糸・銀糸には直接当てない。
古くから防虫剤として使用されており、天然のクスノキが由来でしたが
最近では針葉樹の成分からの合成樟脳が多く使われています。
毒性は強いですが吸収が早く症状はすぐに出ます。
誤飲の場合吐かせると危険なので吐かせないようにしましょう。
無臭防虫剤(ピレスロイド・エムペントリン)
有効期間6~12ヶ月
防虫剤独特のニオイはありません。
銅を含む貴金属製品には使用できません。
毒性が低いですがニオイが無いため高濃度になっていることに気付かず
中毒症状を引き起こす可能性があります。
ウォークインクローゼット等の場合は専用のものを使用しましょう。
誤飲やニオイで気分が悪くなってしまった場合
誤飲してしまった場合、
どの成分のものなのかを調べて医療機関を受診しましょう。
牛乳や油分の多いものを摂取してはいけません。
目や鼻から毒性のある成分を摂取してしまっているため、
ニオイによって気分が悪くなってしまった場合も同様です。
ニオイが気になるからと無臭のものを使用するときも、
空気中の防虫剤成分濃度に気を付けましょう。
防虫剤を選ぶ際、使用されている成分を確認してみてください。
※用途に合うものを使用しましょう
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