アメリカ領事館のビザ面接〜落ちる理由!!ビザスタンプ・あまり知られていない実は非常に不条理なシステム〜

はじめに

近年トランプ大統領の政策により、アメリカに渡航する際の様々なビザの取得の条件が厳しくなっています。

実はこのビザというのは一枚の紙ではなく、いくつかの必要な書類の総称のことなのです。

主にビザが認可されたという「認可状」、アメリカにいても良いという「滞在許可証」または働けるビザであれば「労働許可証」、アメリカに入国することを認める「ビザスタンプ」というものの1つになります。

中でもこのビザスタンプは面接が必要で、その面接のシステムが非常に不可解な仕組みになっています。

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ビザの仕組み

認可状

認可状というのは非常に単純でアメリカに合法的に行く許可がとれた、ということを証明する書類です。

例えば学生ビザであれば語学学校などにコンタクトを取り、学費を納入すると送られて来ますし、労働ビザであれば会社の能力を証明、アーティストなどの特殊能力者であればその能力を証明する書類を移民局に送り、認可されれば取得できます。

滞在許可証・労働許可証

これはアメリカに滞在していてもという書類です。

学生ビザであればI-20と呼ばれる書類で、例えば前述のビザ認可状が5年認可されていても、このI-20が切れればアメリカにいられません。

しかしこの滞在許可証はアメリカ国内からも更新することができ、学生であれば学校を変えて学費を払うなどで追加の滞在許可証をもらえ、それがある限りアメリカに合法的にいることができます。

つまりビザが5年でて学校からのI-20が2年しか出なかった場合、2年後に学校に延長の手続きをとる、もしくは学校を変わるなどをすることで延長することができます。

ビザスタンプ

そしてもっともやっかいなのがこのビザスタンプ。

これはパスポートに貼り付けられる書類で、見た目もVISAと書かれており、多くの人がこれのことをビザだと思っています。

しかしこれはただのアメリカに入国するための書類であり、つまりアメリカでビザを更新して認可状と滞在許可証を得た場合、アメリカから外に出ない限りはこのビザスタンプは必要ないということになります。

例えば学生ビザか何かで最初2年ほどF-1のビザを取得してアメリカに渡航し、そこで仕事を見つけてO-1などの労働ビザを取得して新たな認可状と滞在許可証を得た。

そうした時にアメリカ以外の国へ出国してアメリカに再入国する際に必要になる書類がビザスタンプです。

つまりアメリカから出なければこのビザスタンプは必要なくそのまま認可された期間内を合法的にアメリカで生活することができます。

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近年の政策による影響

しかしアメリカで生活していて、最近このビザスタンプをめぐる様々な問題が起きました。

おそらく移民に厳しい政府から住民のビザを確認するように言われているのでしょう。

例えば新しい仕事を見つけ、労働に必要な書類を見せろと言われます。

そこで必要になるのは先ほど解説した3つの書類のうち「労働許可証」と呼ばれるものです。

しかしこの雇用先には、労働許可証を見せると「これではなくビザを見せろ!」と言われました。

見せているんです、しかし実は彼らアメリカ人はビザに関しての知識がなく、ビザというのはパスポートに貼り付けられているVISAと書かれた「ビザスタンプ」のことだと考えているのです。

結局この雇用主には合法的に自分が働けることを信じてもらえず、雇ってもらえませんでした。

またこれと同じことがDMVという車の運転免許を発行する施設でも起こりました。

滞在許可証を見せるとビザを見せろと言われるのです。

ビザのことをアメリカ人は知らない

実は近年まではこのI-9などの労働許可証・I-20滞在許可証を見せるだけで免許も取得できていました。

そこでDMVのもっと上の人に問い合わせたところ、それで合法的に取得できるはずだ、と言われました。

つまり下で働く人にまでビザの説明が行き渡っておらず、不当に追い返されたわけです。

とはいえアメリカとはこういう国なんです、向こうが間違っていてもちゃんとしてくれることはなく外国人のこちらが泣き寝入りするしかないことが多々あります。

ビザスタンプの取得法

このビザスタンプを取得するにはアメリカ領事館に行って面接を受ける必要があります。

アメリカ領事館はアメリカ以外の国にあり、日本には東京・大阪・福岡などにあります。

そして実は面接地は日本人は日本というわけではなく、世界中どこの領事館でも良いんです。

つまりカナダやメキシコ、ヨーロッパでも可能です。

ビザ面接の怖いこと

実はこの面接の怖いのは、ここでビザを落とされる、もしくは審査のために一時保留にされるということがあることです。

保留の場合はパスポートも取られ、審査結果がでるまでその国から動けなくなります。

つまり日本以外の面接地であれば落とされればその次の日の飛行機をとって強制的に日本に帰国、保留であればその国から動けないということになります。

私の友人にスウェーデンに面接に行って保留になり、1ヶ月動けなかった人がいます。

当然そこで仕事もできませんし滞在場所を与えられることもありません。

幸いその友人はスウェーデンに友達がいて助けてもらえましたが、スウェーデンの新聞にも「かわいそうな日本人」などと書かれ、ちょっとした騒ぎになりました。

その1ヶ月後に無事認可されてアメリカに戻ってきました。

しかし半年保留されたケースもあり、その期間アメリカに戻ることができないため、借りている家を片付けることもできないし、もっている仕事も失うことになり人生真っ暗になりますが、このようなことが本当に起こるのです。

不可解なシステム

この面接で不可解な理由は2つ

・ビザの認可は面接官の独断と偏見による

・認可状がアメリカ移民局よりでているのに、一人の面接官の判断により落とすことができる

の2つです。

面接の時点ではアメリカ移民局という組織により審査され、それが認可されているんです。

しかし面接官という一人の人間がそれらの書類を再び審査し、そこで落とすという判断を下すことができる。

非常にわけがわからない仕組みではないでしょうか?

主な落とされる理由

そしてこの面接で落とされた理由ですが、わたしの友人のアーティストの中で何人か起こっています。

その理由が学生時代にお金を稼いだことがバレて落とされた。(チェックでお金を受け取ると履歴が残り、調べることができる)

20代前半の人はプロのアーティストとしては若すぎる、そんな能力があるわけないだろう、と突然言われた。

また非常に意地の悪い質問をされ、問い詰められたあげく信じてもらえず落とされた。

などという維持の悪い落とされ方をした人もいます。

これらは面接官の性格次第らしく、中には非常に性格の悪い面接官がいて、その人に当たるとほとんどの人が落とされる話もありました。

違法なことをしていて落とされたのならともかく、合法的にいるのに意地悪く落とされるというのは非常にやるせないことです。

ビザというのはその人の人生の先を大きく動かすものであり、友人や職、生活を一瞬で失う人もいます。

そんなものを面接官のその日の気分で決めることができるのです。

しかしこれも落とされたからといってこの面接官を訴える法律があるわけでもなく、外国人の我々は泣き寝入りするしかないのです。

面接の例

そんなわけで私はビザの面接を避けてきましたが、今回必要に迫られ取得の面接に行ってきましたので、例として挙げさせていただきます。

私の場合は大阪の領事館でした。

まず入り口で荷物検査があり、小さい書類程度の荷物しか持ち込めないようになっています。

中に入るとまず日本人の面接官がいて、本当に合法的にアメリカにいるのかなどの認可状やパスポートの書類をチェックされます。

私の場合もそうでしたが、この日本人の面接官が非常に意地が悪いという噂があります。

面接官というのは上から「ビザを出してやる」というイメージですので、人の上に立つと必要以上にいばりたくなる日本人の国民性がでているのでは、と感じました。

そしてそのあとはアメリカ人と面接。

じつは私の場合は非常に感じのいい人にあたり、面接というより楽しく会話をする感じでした。

質問の内容としては

・アメリカで何をしているのか?

・どれぐらいいる予定か?

・このビザは特殊なビザだけど、あなたに取得できる特殊な能力があることを説明して

・あなたが今まで働いてきたプロジェクトの名前を言ってみて

などの質問が5分ほど続き、あっさり認可されました。

認可されるとパスポートが一度領事館に預けられ、3日から1週間ほどでビザスタンプが貼り付けられて送られてきます。

つまり日本以外に行く際にも1週間はホテルを取っておく必要があるわけです。

まとめ

このようにあっさり認可されることもあれば拒否されて人生のすべてを失う可能性もあるビザ面接。

面接官一人の判断でそれを判断できてしまうという不条理なシステムがあります。

日本にいればまだしも、渡米して生活も仕事も現地でもっている人には一層恐怖となり、面接を避けてアメリカをでないという人もいるほどです。

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