美容やダイエットなどに効果的と話題になっているのが、ホットヨーグルトです。
ですが、ヨーグルトに入っている乳酸菌はとてもデリケートで、熱に弱いということが知られています。
なのにホットヨーグルトでは、そんなヨーグルトを乳酸菌ごと加熱してしまうのです。
そんなことしたら、せっかくの乳酸菌が死滅するのではないかと不安になってしまいますね。
では、実際のところどうなのでしょうか?
また、乳酸菌は死ぬと意味がないのでしょうか?
そんな気になるホットヨーグルトの秘密に迫りましょう。
ホットヨーグルトは加熱で乳酸菌が死ぬ?
そもそもホットヨーグルトとはどのようなものなのかと言うと、これは普通のヨーグルトを温めたものになります。
トルコ、ブルガリアといったヨーグルトの本場では、このような食べ方は当たり前のように行われていると言われています。
その作り方は、ホットヨーグルトをレンジでチンして温めるだけ、という驚くほど簡単なものです。
ですが、乳酸菌という菌は、人の体内でも腸に届くまでに大半が死滅してしまうほど、デリケートなものであるはずですね。
熱や酸に弱いという、厄介な性質を持っています。
そんな乳酸菌をレンジでチンする、なんて加熱方法で調理しても、死滅してしまわないのか不安になりますよね。
これについては、加熱の具合により答えが変わってきます。
ホットヨーグルトが美容や健康に良いと言われているのは、温めることで乳酸菌が最も活躍してくれる温度にすることができるからです。
そして、その活発に働くことができる温度というのは、36~38℃程度、つまり人肌程度と言われています。
冷蔵庫で冷やされて活動が鈍くなったヨーグルトを、人肌程度に温めることで乳酸菌の活性を目指すというわけですね。
ですが、乳酸菌の多くは63℃程度の温度で死ぬと言われています。
つまり、温め過ぎなければ大丈夫、ということが言えるわけです。
ホットヨーグルトの乳酸菌を死滅させない作り方とは?
せっかく温めることで乳酸菌の活性を高めたいのであれば、乳酸菌を死滅させない、ホットヨーグルトの作り方を実践していくことが大切です。
まず作り方のポイントは、事前にヨーグルトに少しだけ水を加えることです。
200mlのヨーグルトに対して30ml程度、つまり大さじ2杯程度の水を加えます。
甘みが欲しい場合は、蜂蜜を少々加えると良いでしょう。
これをラップせずに、500wのレンジで1分30秒加熱します。
これ以上長く温めると、加熱し過ぎで乳酸菌が死んでしまうので要注意です。
特にビフィズス菌に関しては、たった45℃でも死んでしまうと言われていますので、温度の微妙な加減がとても大切なのです。
レンジにより温まり方にはクセがありますので、何度か試してみて、人肌程度になるベストな時間でチンするようにしましょう。
ホットヨーグルトの乳酸菌は死んでも意味あり!
乳酸菌の入った製品では、とにかく「生きて腸まで届く」ということに着目されているものが多いですね。
確かに、乳酸菌が生きて腸に届けば、腸の中でも生きてしっかり活躍してくれる効果が期待できます。
そのため、ホットヨーグルト作りの中で温度の加減を間違え、乳酸菌が死ぬと、もう意味がないのではないかと考えてしまいがちです。
ですが、実は乳酸菌というのは、死んだ後でも意外な働きを持っているのです。
死んだ乳酸菌は、腸内に届くと、すでに腸に存在している乳酸菌の餌になることが分かっています。
そうして、腸の中で善玉菌を増やす働きをしたり、悪玉菌に生成せれた有害な物質と合成されて中和したりといった活躍を見せてくれます。
また、死んでしまった乳酸菌には、免疫細胞を活性化させる働きがあることも分かっています。
このように、死んでしまった乳酸菌も、決して「無意味」なものになるわけではありません。
ホットヨーグルトを作る過程では、微妙な温度の加減により、活性化される乳酸菌もあれば、死んでしまう乳酸菌もあるでしょう。
ですが、どちらも体内に入って優れた働きをしてくれると考えれば、より気軽にホットヨーグルトを用いた美容・健康習慣に取り組むことができますね。
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