サッカー好きなら思い当たる節のある、奇妙な法則とは
サッカーの試合をみていると、グラウンドの最後方に位置して、チームでも唯一違う色のユニホームを着ているゴールキーパーって
目立ちますよね。シュートがゴールマウスを襲ってくれば、すばやい反応でスーパーセーブ!! そしてカメラにアップで抜かれる
と・・・。 あれ、このゴールキーパー、あごがかなりあご、しゃくれているな。どうしても、あごに目がいくな・・・。そんなこ
とを思った記憶って、ありませんか? ここでは「ゴールキーパー、しゃくれ率高い法則」と打ち出し、その実例を挙げてみたいと
思います!
しゃくれキーパー、その1
まず日本で最も有名なしゃくれゴールキーパーと言えば、元日本代表GK楢崎正剛でしょう。奈良育英高から1995年に横浜フ
リューゲルスに入団すると、1999年には名古屋グランパスに移籍し、長年Jリーグを代表するゴールキーパーとして活躍してい
ます。また日本代表としても国際Aマッチ77試合に出場、2002年の日韓ワールドカップで日本初の決勝トーナメント進出に貢
献した実力者です。ゴールキーパーの能力としては決して派手でないのですが、堅実なセービング、キャッチングを武器に抜群の安
定感を誇り、ミスが少ない非常に頼りになるタイプですね。同世代で日本代表でもレギュラーを長く争った川口能活選手とよく比較
されてきましたが、川口選手が感情を前面に押し出してプレーする一方、楢崎選手は常に冷静沈着にチームを最後尾から支える、と
いったスタイルです。長くしゃくれたたあごも力強く印象的で、ゴール前にどんと構える守護神の威圧感アップに一役買っています
ね。
しゃくれキーパー、その2
そしてしゃくれ具合では、Jリーグナンバーワン・ゴールキーパーと言っていいのが、鹿島アントラーズの曽ヶ端準選手でしょ
う。1998年に鹿島に入団すると、2000年にはJ1リーグ、ナビスコカップ、天皇杯の3冠達成に貢献し、さらに2007年
からのJ1リーグ3連覇も果たすなど、最もタイトルに恵まれているゴールキーパーのひとりと言えますね。たまにみせる大きなミ
スはたまにキズですが、2016年のクラブワールドカップではビッグセーブを連発し、Jリーグのクラブでは初となる世界2位に
大きく貢献しました。小笠原、本山、中田浩二らと鹿島の黄金期を支えてきた守護神の立派なあごは、チームメートたちにもテレビ
番組時にいじられるなど、サッカーファンの間でも知れ渡っていますね。
しゃくれキーパー、その3
またあごのインパクトではトップクラスと言えるのが、広島の林卓人選手ですね。金光大阪高から広島に2001年に加入した林選
手ですが、なかなかレギュラー獲得には至らず、2005年には札幌へ移籍。ここでレギュラーを獲得し、2007年には仙台へレ
ンタル移籍。ここで不動の守護神として地位を築くと、2011年には仙台で東日本大震災を経験しました。しかし2012年に
は、大きな被害を負った東北のシンボルとして快進撃をみせたチームにあって、鬼神のごとき働きをみせてゴールマウスを守り、優
勝こそ逃しましたがチームの最高成績となる2位でシーズンを終えました。また12年2月には日本代表にも初選出され、Jリーグ
を代表するゴールキーパーのひとりとして認知されるようになりましたね。そして14年、ゴールキーパー西川周作が浦和へ移籍し
た広島からオファーを受け、10年ぶりに古巣へ復帰しました。ごつい顔、ごつい体、そしてごついあごで、ゴール前に立ちはだか
るゴールキーパーとして、Jリーグファンの間ではおなじみの存在となっています。
本当にしゃくれ率は高いの?
ではここで、2016年のJ1リーグを例に、各クラブの主なレギュラー級のゴールキーパーを挙げてみます。
名古屋 楢崎正剛
鹿島 曽ヶ端準
広島 林卓人
横浜 榎本哲也
川崎 チョン・ソンリョン
浦和 西川周作
大宮 塩田仁史
湘南 村山智彦
FC東京 秋元陽太
神戸 キム・スンギュ
ガンバ大阪 東口順昭
甲府 河田晃兵
柏 中村航輔
福岡 イ・ボムヨン
磐田 カミンスキー
新潟 守田達弥
仙台 六反勇次
鳥栖 林彰洋
脅威のしゃくれ率
上記した楢崎、曽ヶ端、林、榎本、チョン・ソンリョンの5人は、文句なしのしゃくれです。また第2グループに位置づけた西川、
塩田、村山、秋元の4人は、あごが長いタイプではありませんが、表情や角度によって、しゃくれてみえる「しゃくれ予備軍」です
ね。すると18チーム中、9人のゴールキーパーがしゃくれていることになります。これはかなりの高確率と言えるでしょう。
なぜしゃくれが多いのか、その理由は?
この理由を考察してみました。海外のゴールキーパーをみてみると、決してしゃくれタイプが多いわけではありません。ではなぜJ
リーグのゴールキーパー(韓国人も含まれていますが)だけ、しゃくれタイプが多いのか。ゴールキーパーに必要な能力として、や
はり身長の高さが求められます。プロとしてプレーしているほとんどのゴールキーパーが、180センチ以上です。ここで日本人で
代表的なしゃくれをみてみると・・・アントニオ猪木(190センチ)や、柔道の篠原信一(190センチ)、芸能人なら阿藤快
(183センチ)・・・身長が高い人が多いんですね。ここで可能性として挙げられるのが、日本人(アジア人)は身長が高くなる
と、あごがしゃくれる可能性が高くなる、という考え方です。
しかしこの仮説には大きな穴がありまして・・・野球など他スポーツでは、決して身長が高いからと言って、しゃくれが多い、とい
う怪現象は見受けられなかったんですね。ゴールキーパーという仕事に、なにかあごをしゃくらせる要因が隠されているのか。完全
解明は不可能ですが、今後も注意深く見守っていきたいですね。
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