クセになる旨みがぎゅっと凝縮され、また栄養価が高いことでも知られる牡蠣(カキ)。
食通の間でもファンの多い食材の1つですね。
そんな牡蠣(カキ)は、市販されてるものをチェックしてみると、「加熱用」「生食用」と書かれたものがあることが分かります。
では、これらにはどのような違いがあるのでしょうか?
意外と知らない「加熱用」と「生食用」の違いについて紹介していきます。
「加熱用」と「生食用」の牡蠣(カキ)の違い
まずは加熱用と生食用の牡蠣(カキ)に現れる様々な違いをチェックしてみましょう。
一見すると、「生食用の牡蠣(カキ)」というと鮮度が良く、おいしそうな印象がありますよね。
ですが、実は生食用の牡蠣(カキ)は殺菌という処理が施されるため、味が落ちています。
そのため、この牡蠣(カキ)をフライなどに加熱調理すると、加熱用を用いた時に比べて味が大きく劣ってしまいます。
また、生食用のものは2~3日、エサを与えられません。
その間に身がやせ細ってしまいます。
加熱用と生食用とを比較してみると、意外な違いがあることが分かりますね。
味や身のプリッとした食感を求めるのであれば、実は生食用よりも加熱用の方が優れていると言えるのです。
加熱用と生食用の牡蠣(カキ)☆鮮度の違い
では、加熱用と生食用の牡蠣(カキ)では、鮮度は違うのでしょうか?
イメージとしては、生食ができるものはそれだけ新鮮で、鮮度バツグンなのではないかという印象を持ってしまいがちです。
ですが、実はそうではないのです。
生食用の牡蠣(カキ)は水揚げ後、紫外線殺菌装置により殺菌してある海水の中に2~3日入れておきます。
そのようにして殺菌されることで、生で食べても問題の無い牡蠣(カキ)が出来上がります。
加熱用の牡蠣(カキ)に関しては、水揚げ後、何も処理を施さずにそのままの状態のものであると言えます。
つまり鮮度は、生食・加熱用には全く関係していないということが分かりますね。
牡蠣(カキ)と言えば、美味しい反面、恐ろしい食中毒「ノロウィルス」などの原因になることでも知られています。
これは、海水から吸い込んだ菌が原因で起こるものですので、加熱処理をすれば問題なくいただくことができます。
ですが、加熱用を生で食べてしまうと、この菌が体内で増殖し、食中毒を起こす恐れがあります。
そのため、生食用のものは、このような殺菌の処理が行われているというわけです。
牡蠣(カキ)の産地による違いは?
牡蠣(カキ)の生食用・加熱用の違いに関しては、処理による違いですので、産地による差はほぼ、ないと考えて良いでしょう。
ですが、牡蠣(カキ)の価格には産地による大きな違いがありますよね。
これは、「天然物」か「養殖物」かの差が大きなポイントになります。
天然の牡蠣は流通量が少なく、また美味しくいただける期間も短くなっているため、価格も高額なのです。
大半は養殖のものが流通していますが、天然のもので有名なのは、秋田の象潟や石川の能登半島、千葉の銚子などですね。
もちろん天然もので鮮度が良かったとしても、生食は危険ですので、生食する際には殺菌処理が行われたものを選ばなければなりません。
また、生食のものに力を入れて取り扱っている産地もあります。
それが三重の的矢ですね。
こちらは養殖ですが、的矢牡蠣と呼ばれ、滅菌処理をした生食用のものが有名です。
産地ごとの牡蠣(カキ)の特徴を知りながら堪能するのもまた、牡蠣(カキ)の楽しみを広げてくれますね。
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