はじめに
人が普段口にする食べ物や飲み物、自然のままのオーガニックで人の手の改良が加えられていないものが一番健康的だというイメージがあります。
しかし、その中でも自然な水というイメージがあったペットボトルに入れて市販されているミネラルウォーター、実は水道水よりも安全ではないという研究結果が最近発表されています。
それについて詳しく見ていきたいと思います。
ミネラルウォーターとは?
ミネラルウォーターは天然の水にミネラルが溶け込んでいる水で主に地下水を組み上げたものです。
一般的にペットボトルでミネラルウォーターとして売られているものはその地下水にろ過、沈殿、加熱殺菌を行い、それ以外に人的に他の物質を加えることはしていません。
さらに高級なミネラルウォーターになればそこに複数の原水の混合、ミネラル分の調整、オゾン殺菌や紫外線殺菌などを行ってさらに安全に調整されていますが、今回はそこまで調整されたものでなく最も一般的な上記のようなミネラルウォーターを取り上げています。
ミネラルウォーターに含まれる硝酸態窒素
この市販のミネラルウォーターから硝酸態窒素という物質が検出されています。
硝酸態窒素は体内に入ると亜硝酸態窒素という物質に変わり、これは発がん性物質であり人体に悪影響をもたらすとされています。
しかしこの硝酸態窒素、もともと天然の水に含まれているものではなかったのです。
硝酸態窒素はどのように混入されるのか?
硝酸態窒素は化学記号でNO3ーN、アンモニアが含まれています。
その原因は生活排水や家畜の糞尿、農薬などで、それらが地面に染み込み地下水に到達し科学反応によって硝酸態窒素に変化して地下水に混ざり混むわけです。
本来天然の水であったはずのミネルラウォーターがいつのまにか人間の文明の影響を受けて自然でない有害なものに変化していたというわけです。
水道水の方が安全な理由
ちなみになぜ水道水のほうが安全なのかというと、実は水道水のほうがミネラルウォーターより厳しい検査規定が設けられているのです。
水道水は国の水道法によって安全規定がされており、51ものチェック項目があります。
それに対しミネラルウォーターは食品衛生局によって安全規定がされており、18しかチェック項目はありません。
結果水道水のほうが安全に調整されることになります。
そしてこの18のチェック項目では硝酸態窒素を除去することは不可能なのです。
硝酸態窒素の除去方法
ではどうすれば硝酸態窒素を除去できるのか?
除去システムが期待できないのであれば自分たちでするしかありません。
逆浸透膜
そこで家庭でもできるお手軽な方法としては1つは逆浸透膜を利用する方法です。
硝酸態窒素を除去して綺麗な飲料水にすることができます。
しかし飲料水のもつ栄養分も取り除いてしまうようです。
危険はなくなりますが良い点もなくなるわけです。
イオン交換樹脂
もう1つは最近研究されているイオン交換樹脂を利用する方法です。
イオン交換樹脂は水に含まれているイオンを掴み、代わりに自分の持っているイオンを離すことでイオン交換を行う樹脂で様々な陽イオン、陰イオンを除去して純粋な水を作り出します。
これにより硝酸イオンを除去することができます。
しかし完璧に純粋な水にはならないようで水が弱酸性になる傾向があり、まだまだ研究の必要があるようです。
まとめ
このように自然なイメージがあったミネラルウォーターですが、実は人の生活の影響を受け自然ではない危険なものに変わっていっているというのが現状です。
自然なものが安全という印象は間違ってはいなかったのですが、その自然なものを人間社会で見つけるのはどんどん難しくなっているようです。
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