アーミッシュ村の文化観光ツアーとは〜行き方、暮らしなど、アメリカに住む電気や自動車を使わないキリスト教の一派〜

はじめに

では前回の続きで実際にアーミッシュの生活見学ツアーに参加して、その文化を見てきました。

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観光ツアー

私が見に言ったのはペンシルバニア州のランカスター、最初にアーミッシュの人たちがアメリカに根付いた土地です。

この街は一見普通のアメリカの街ですが、その一部の地域にアーミッシュの人たちの農場があり、そのアーミッシュの人たちが地域住民と協力して自分たちの文化の観光ツアーを組んでいました。

教義に反しない限りは他の住民とも全然仕事などするようです。

バスツアーに参加

最初に案内所に行き、ここからバスツアーのチケットを買います。

このようなツアーを行なっているところは何箇所かあり、私が参加したのはその中で最大と言われるものでチケットは25ドル、90分かけてツアー用のバスで周り、2回バスをおりてアーミッシュのお店に立ち寄ることができます。

バスは1回12人限定で運転手さんがガイドも兼ねており、アーミッシュの歴史から最近の生活まで色々と教えてくれます。

農場

バスで出発してしばらく走ります。

周りはずっと農場が続きますが、アーミッシュ以外の人も住んでおり、案内されないとどれがアーミッシュの農場かわかりません。

途中の道にいろんな動物がいました。

主な収入源は?

アーミッシュの収入の多くはこのような農作物や手づくりの工芸品です。

中でも大きな利益がでているのはタバコで、昨今値段が高騰しているタバコはアーミッシュの大きな収入源になっているとのことです。

電線のない家

そして家も見えてきました。

やはり電気を使わないというだけあって電線が家に通っていません。

しかし使わないのは電気だけであり、ガスなどは使ってもいいそうです。

なのでガス灯で明かりもあり、水道や冷蔵庫も使え、しいていえば使えないのはテレビ、コンピューター、電話などの通信手段のみ。

意外と電気がなくてもなんでもできるものです。

仕事では電気を使える?

しかし屋根の上にソーラーパネルが?

実は電気を使ってはいけないのは生活のためのみであり、仕事でどうしてもそれが優位に働く理由がある場合はその時だけ電気を使ってもいいそうです。

どうしてもという場合とは家畜の命を守る役に立つなどです。

特に命を救うなどに関しては最新機器は進んで取り入れるようです。

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他にも例外が?

実は自動車も子供が大怪我をしてどうしても病院に行く必要がある時など、命に関わるほどの止むを得ない時は使ってもいいらしく、アーミッシュの中にそのための自動車の所持、運転を許された人がいるそうです。

その車も黒く塗られて目立たない色になっているそうです。

そして電話も公衆電話などがたまに置かれており、こちらも緊急の際には助けを呼ぶのに使うことが許されるとのこと。

1つ目のお店

そんな中1つ目のお店に到着。

中ではアーミッシュの女性が手作りのお菓子や民芸品を売っていました。

外には手作りの滑り台などの工芸品も売っていました。

店ではさすがに観光客相手のお店らしく、電気の冷凍庫でアイスクリームが冷えていました。

しかしお菓子を作るのには電気を使っていないようです。

主な移動手段は?

再度出発すると今度は農業用の機械を馬が引いていました。

このように機械を使うのはいいのですが、車を使えないんですね。

主な移動手段は馬車です。

この馬車、ランカスターの街を車で走っていると車道にたまに現れます。

一応車道の端を走ってくれるのですが、やはり事故は多いそうです。

それともう1つの交通手段で見かけたのがキックスクーターでした。

この乗り物の基準は馬より速い乗り物はダメ、ということです。

なのでペンシルバニアでは自転車もダメ。

しかしオハイオのアーミッシュは自転車がOKだそうです。

この理由はオハイオの馬はペンシルバニアの馬よりも速く、自転車よりも速いからだそうです。

そしてもうこの時もう1つ驚いたのが、このキックスクーターを見かけた時に乗っていた子供たち、なんと裸足でした。

たしかに農場で暮らす限り靴を履く必要はないですが、アスファルトの道路でも靴を履かないのは驚きです。

2つ目のお店

そして2つ目のお店に到着。

こちらの店は見た目が普通の家で外からはわからないのですが、中に入ると手作りの座布団や民族衣装がどっさりありました。

そして2階からケイティさんというアーミッシュの女性が降りてきて営業を始めます。

なんとも陽気な人でした。

オススメしていたのはこちら、広げると布団になる座布団のようなもの。

「どこにでも持ち運べて空港で寝るのに使う人も多いのよ!私たちは飛行機なんて使えないけどね!」とのことでした。

このような陽気な人はアーミッシュにはめずらしいそうです。

保守的なキリスト教だけど教会は存在しない

キリスト教というと教会でお祈りしているイメージがありますが、アーミッシュには教会は存在しません。

教会というものがあるとその中での立場などで全員が平等でなくなるからだとか。

という話をしていたら教会が見えてきました。

実はこれはアーミッシュの教会ではなく、この辺に住む別のキリスト教徒の人のための教会だそうです。

このようにアーミッシュだけ孤立しているのではなく、他の文化の中にも一緒に住みつつ自分たちのルールを守って生活しているんですね。

お墓も平等に

そして今度はお墓が見えてきました。

このお墓も実はすべて同じ石の形と大きさで統一されています。

これも服装と同じで全員平等でなければいけない、という教義に基づくものでお花で墓跡を装飾するなどもしないそうです。

ちなみに小さいのは子供の墓、大きいのは大人の墓ということでちょっとした大きさの違いがあるそうです。

仕事について

ツアーも終盤、最後に印象的だった話はアーミッシュは仕事に関してはどのような仕事をしてもいいそうです。

主な仕事は農業、工芸ですが街にでて普通に働く人もいるとか。

とはいえ教育は中学までしか受けず内容も英語、ドイツ語、算数のみ。

大学で学ぶなどもできないのでできる仕事は限られてきます。

そしてその仕事に行く移動手段も車は使えません。

ただ誰かに運転してもらうのはOKなのだそうです。

めずらしい例で歴史を伝える立場として大学教授になった人もいるそうです。

まとめ

以上、アーミッシュの生活を一通り見学してきました。

このように車や電気を生活で使わないという制限がありながらも意外と生活に必要なものはほぼ使えていました。

大きく違うのはテレビ、コンピューター、電話などの生活速度を速める通信機器がないということ。

これが不自由と考えるかは人それぞれでしょう。

現代人が娯楽とするテレビ番組は見ることができず、読むことを許される本や聞く音楽も制限があります。

しかしこれらはなくても人は十分に生きていけるんですよね。

最後にこの街でアーミッシュスタイルの食事ができるというレストランへ行きました。

3時半まではランチタイムで15ドルほどで食べ放題です。

そして料理はこんな感じ。

ドイツ系のアメリカ人の食事という感じですね。

ということで食事も特に一般家庭と変わらないものを食べているようです。

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