はじめに
前回、今から5千年前から神話という物語が編纂されはじめ、その中で神は王族をモデルとし、力の象徴という支配のためのマインドコントロールにも利用されていたという話をしました。
これら神話は民族宗教と呼ばれる宗教です。
そしてこの民族宗教とは違い、世界中に広まっていく宗教が登場します。
それらの宗教は世界宗教と呼ばれています。
一神教の登場
イスラエルで世界最古の宗教(世界最古の一神教)と言われるユダヤ教がでてきます。
このユダヤ教もイスラエル土着の宗教ですので民族宗教です。
登場しはじめたのは紀元前千三百年ごろですが、聖典と考えられている旧約聖書がまとめられたのは紀元前4世紀、5世紀ごろです。
しかしこの旧約聖書は色々と伝わるうちに呼称が変わり、日本語に伝わるころには「聖書」と訳されましたが、本来ヘブライ語では「諸書」という意味であり、最も重要な書物というわけではなかったようです。
そしてそれ以外に秘中の書と言われるタルムードという書が存在します。
このタルムードは後に現れるユダヤ教と同じ神を崇めると言われながらもユダヤ教を否定したキリスト教には存在しない書です。
このタルムードは一部は日本語に翻訳されて読むことができ、それは旧約聖書の注釈書のような内容です。
しかし実際は19巻もあり、秘中の書と言われているものなので、その秘中の内容を日本語に訳すことが許されるというのは筋が通りません。
なので実際の内容は謎なところが多いです。
ユダヤ教のタルムード
タルムードはユダヤ人の知識の書と言われており、現代でも世界中で様々な分野において成功を収めるユダヤ人たちの知識はこのタルムードから得ていると言われています。
そして、これは都市伝説で有名な話ですが、そこにはかなり過激なことが書かれており、ユダヤ人以外の民族を奴隷のように考えろという教えが記されているとも言われています。
先ほども言いましたように一部しか翻訳されておらず、あくまで都市伝説程度の資料しかなく事実かはわかりません。
しかし当時の民族宗教がそれぞれの民族の王を神として、その権力を描くように編纂されていた背景を考えると、そのようなことは書かれていてもおかしくはありません。
問題はユダヤ教はこの当時世界で初めて一神教という姿勢をとり、これは他の宗教のように他の文化を認める姿勢は根本からないという姿勢にも見えます。
そうなると他の民族宗教以上に差別主義・選民主義であったのではないでしょうか?
みなさんはユダヤ人が世界中で迫害を受けていたという話は聞きますが、その理由を耳にしたことがあるでしょうか?
このようなタルムードで言われる考え方をもし本当にしていたのなら他の民族から忌み嫌われていたというのも納得がいきます。
そして現在のロスチャイルドやロックフェラーのような世界で戦争を起こして富を築き続けるユダヤ教徒の金融マフィアを見ていると、その教義をそのまま実行しているようにも見えます。
このユダヤ教の差別主義の姿勢がやがてユダヤ人の中でも反発を生み、キリスト教の成立につながっていきます。
キリストの登場
イエス・キリストはユダヤ教の閉鎖的な選民生に反対したユダヤ人です。
とはいえ、このキリスト、歴史の中でどんどん偶像化・神格化され、様々な物語が付け加えられてどんな人だったのかわからなくなってしまっています。
本当は存在しなかったのではないかという説も存在します。
しかしおそらくこの時期になにかしらユダヤ教に反発してキリスト教という形で新たな考え方を作った人がいたのは間違いないでしょう。
そしてこのキリストはユダヤ教を否定し、人類は皆平等だという平等主義の考えを広めはじめました。
世界で現れる平等主義の考え方
このような支配に対する平等主義を主張する人々、考え方は世界中に現れました。
アラブ圏ではムハンマドによるイスラム教が現れ、インドでは釈迦が仏教によってカーストを否定し、中国では道教が儒学の身分制を否定しました。
これらイスラム教、仏教は世界に広まっていき世界宗教となっていきます。
それまで虐げられていた人々が民族で分けられることのない新たな宗教によって思想を統一し、支配に抗う組織となっていったのです。
まとめ
このように世界宗教は本来は「平等」という支配層に反対する意思の集まりとして広まりました。
しかしご存知のように現在ではこの平和を主張していたキリスト教、イスラム教の中に階級があり、宗教同士で戦争を起こしています。
支配階級はこのように強大になっていく世界宗教に反発するのでなく、それを受け入れる姿勢を示して信者を味方につけ、そのあとでそれらの宗教の教義を自分たちに都合のいいように改定し、新たな民衆の思想を利用する道具として利用していったのです。
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