ゴリラと言えば、胸をたたく行為が有名ですよね
勇ましい顔をしたゴリラが、胸を張ってグーの手で叩いているシーンをイメージしてしまう方も多いでしょう。
ですが、実はそんなゴリラの胸を叩く行為は、グーではなくパーだと言われているのです。
また、ゴリラは学名にも以外な面白さを秘めています。
そこで、そんな「あまり知られていないゴリラの雑学」を紹介していきましょう。
ゴリラの胸叩く行為はパー?
ゴリラが胸を叩く行為は、正式名称は「ドラミング」と言います。
これは成長した雄ゴリラによく見られる行為ですが、ゴリラにとっては好奇心を感じた時や興奮した時に気持ちを表現する行為でもあるため、赤ちゃんや雌ゴリラでも行っています。
ゴリラが胸を叩く行為は威嚇というイメージが強いため、グーで力イッパイ叩いているように思えてしまいますよね。
ですが、実はこの時の手はパーに開かれているのです。
その理由は、グーよりもパーで叩いた方が大きな音が出るからだと言われています。
成長した雄ゴリラの胸には袋があり、これをパーで叩くと、太鼓のように大きな音が出ます。
この音は2~3キロ先まで届くとも言われており、周囲に自分の存在を知らせて、不要な争いを避けるためにも役立っています。
ゴリラがグーで胸を叩くと勘違いされている理由
ではなぜ、本来ならパーで胸を叩いているはずのゴリラに、グーで胸を叩く様子のイメージが定着してしまったのでしょうか?
これには、映画の影響が大きいと考えられています。
ゴリラが登場する有名な映画と言えばキングコングですね。
このキングコングの中でゴリラは、人間に抵抗するために巨体をグーで叩きながらドラミングを行います。
そのため、ドラミングは相手を威嚇する行為であり、グーの手で力いっぱい叩いているのだという印象が強く根付いてしまったというわけなのです。
ですがキングコングのゴリラは、あくまでも物語に登場する野獣であり、実際のゴリラとは違います。
むしろ実際のゴリラは平和主義者であり、だからこそドラミングで群れ同士が近付き過ぎないように警告する、といった行為を行っているのですね。
ゴリラの学名とは!?
ドラミングに関する意外な雑学以外に、ゴリラにはもう1つ、面白い話があります。
それは、ゴリラが持つ学名です。
実はゴリラは、学名の正式名称を見てみると、「ゴリラゴリラゴリラ」となっているのです。
ただのゴリラではなく、ゴリラが3回も登場するのが正式名称なのですね。
このような学名になっているのは、生物学において属名や種小名を組み合わせた名前を与える必要があったためです。
ゴリラは分類学上で並ぶ近縁の種もいないため、種の名称と属名とが同じゴリラとなりました。
ただし、ゴリラにはさらに細かく分類すると、5種類のゴリラがいることが分かっています。
この細かな分類を取り入れた時に、西の低地で生息している「ニシローランドゴリラ」が基準の亜種であると考えられ、「ゴリラゴリラゴリラ」と呼ばれるようになったのです。
つまり、ゴリラの中でも正式名称が「ゴリラゴリラゴリラ」となるのは、最も基準となる1種のゴリラのみ、ということですね。
いずれにしても、ゴリラを3回も繰り返すのが正式名称なんて、ユニークですね。
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