はじめに
いよいよ学生生活も終盤、アーティストビザの申請に入ります。
このころの私の活動はダンスカンパニーを5、6個掛け持ちする他にダンサーの友達と二人で作品を作って活動していました。
この頃の活動
ダンスカンパニーの活動
ダンスカンパニーもいろいろありますが、小さいカンパニーの主な活動はリハーサルの前にカンパニークラスといってカンパニーメンバーは無料で受けれるクラスがあり、そこでレッスンを受けてそのダンスカンパニーの踊り方を叩き込まれます。
その後2時間ほどのリハーサル、これが週2回ほどで作品を作りダンスのフェスティバルに作品を出す、もしくは劇場を借りて公演を行うなどです。
そのリハーサルや公演を観に来て雑誌やWeb記事などを書く人たちもたまに来ます。
運の良いことに私はその見にきてくれたWebライターの人に気に入られ、記事で大変良い評価を載せてもらうことができました。
さらにダンス学校を持っているダンスカンパニーもあり、公演を観に来ていたそこの生徒が私にクラスを教えて欲しいとオファーしてくれて、ダンス学校でクラスを持つこともできました。
友達との活動
さらにダンサーの友達と作品を作っているところにもそのWebライターの人が見にきたいと言ってくれて、私たちを取材に来てくれました。
このダンサーの友達はメトロポリタンオペラのオーディションに受かり、働けるビザが必要なのでいち早くアーティストビザを申請して取得しました。
そこで私にもそろそろ申請してみないかと、エージェントを紹介してくれました。
ビザのエージェント
ビザのエージェントというのは特定のビザ専門で手助けをしてくれる人たちです。
ビザを申請するには自分ででも勉強すればできますが、弁護士またはこのようなエージェントに手伝ってもらう方が安心でしょう。
弁護士とエージェントの違いはエージェントというのは弁護士事務所で働いて知識がついたので独立して会社を立ち上げた人たちで弁護士というわけではありませんが、特定のビザに関しては弁護士より詳しかったりします。
さらにアーティストビザの申請にはスポンサーとなる会社が必要であり、大体はダンスカンパニーなどにスポンサーになってもらうのですが、この場合はそのダンスカンパニーをやめられなくなりますし、ディレクターが突然ダンスカンパニーをやめてしまえば我々のビザも失効します。
しかし実はこのエージェントの建てた会社は芸能プロのような契約を作ることもでき、アーティストビザのスポンサーになることが可能なのです。
申請の開始
まずこのエージェントに自分の経歴のすべてを送りました。
そこでビザを取るのに十分な経歴があると判断されれば申請手数料を払って手続き開始になります。
この申請手数料ですが高いぼったくりじゃないかという弁護士になると7000ドルぐらい取られます。
私のエージェントは良心的で3000ドルほどでした。
しかし数年後にわかったのですが、これらはニューヨーク価格らしく、アメリカの地方の方に行くと1000ドルでやってくれる弁護士などもいるのです。
価格が違いすぎてどうなってるのか、この辺の違いの意味はさっぱりわかりません。
申請資料
日本、アメリカで手に入れたプログラム、雑誌やレビュー、教えの経歴などすべて送りました。
そして著名なアーティストからの推薦状も必要になり、大体10枚ほど必要です。
これは著名な人または力を持ってる人でなければならず、ダンサーの友達に書いてもらう人もいますがよっぽどメディアで成功しているダンサーでないと効果は弱いと思います。
私の場合はダンスカンパニーのディレクターたちやダンスカンパニーを持っているダンス学校の先生、知り合いのテレビなどで活躍してメディアで知られているダンサーなどに頼み10枚ほどはすぐ集まりました。
OPTという選択肢
ちなみに私の場合は学生ビザからアーティストビザまで一気に申請しましたが、その間に就職活動するための書類であるOPTというのを取得する方法もあります。
学校によって長さは異なりmあすが、卒業すると半年から1年分を取得することができ、このOPTの期間はどんな仕事をすることも許され、グリーンカードと同じ効果があるといいます。
しかしダンス以外の仕事ばかりしてしまうと、そこからアーティストビザがまたとれなくなってしまいます。
留学する方の中には学生の間は学校で勉強して、このOPTの期間にオーディションなどを受けて活動してアーティストビザを申請するものだと思っている方も多いのですが、実際はこのOPTの期間だけでは時間は足りず、学生の頃から活動はどんどんする必要があります。
まとめ
このような感じでアメリカ生活2年が過ぎるころ、アーティストビザを申請して2ヶ月ほどでついにアーティストビザを取得することができました。
しかし、これはまだプロのダンサーになるための条件を得たというだけにすぎません。
これまでは経歴を貯めること、経験を積むことに重点を置いてきましたが、ここからは本当のプロのダンサーになるための活動に切り替えていく必要があるわけです。
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