はじめに
2016年8月より東京、品川で新感覚のエンターテイメントショー「FUERZA BRUTA WA!」が公開されています。
ロングラン公演で来年の5月まで火曜から日曜、1日2回(土曜日は3回)というスケジュール。
このショーの魅力を語っていきたいと思います。
フエルサブルータとは?
このショーは南米アルゼンチン発祥の観客体験型エンターテイメントショーです。
観客体験型ということで客席は立ち見と座席を選べますが、立ち見の方が確実におすすめです。
というのは客席はパフォーマンス場の外側から見るという感じですが、立ち見はパフォーマーが行われる場のど真ん中で観戦することができます。
パフォーマーは時にステージの上に登場し、時には頭上をハーネスと呼ばれるサーカスなどに使われる器具を使って飛び回り、時には観客のど真ん中に現れて踊り暴れてくれます。
有名な見せ場として天井に水が張られたプールが登場し、パフォーマーが頭上で泳いだり飛び込んで今にも頭から人が降って来るのではないかという興奮を与えてくれます。
ショーの間ノリのいい音楽が流れ、パフォーマーたちがテンションを上げてくれるので立ち見をしていると思わず一緒に踊り出してしまいます。
このショーはアメリカ・ニューヨークでも人気を博し、ロングランで公演が行われてきました。
WA!の要素
そして今回のFUERZA BRUTA WA!ですが、アルゼンチン、アメリカに続き日本版として制作されたショーです。
その「WA!」の文字が示す通り従来のショーに「和」の要素が取り入れられ、侍が登場したり和太鼓やよさこいが取り入れられたりしています。
見せ場の空中浮遊やプールはそのままに日本独自のエンターテイメントの要素が取り込まれ、日本ならではのさらなる面白さが加わっています。
パナソニックがスポンサーとなり品川のステラボールで開催。
今のところ来年の5月まで公演が決定していますが、人気が続けばさらなるロングランも視野に入れているとのこと。
海外に比べるとこのようなパフォーマンス型エンターテイメントの少ない日本では貴重なショーですので是非とも続いて2020年の東京オリンピックなどにも登場してほしいものです。
出演者達はどんな人たち?
このショーにおいてはあまり紹介されない出演者の経歴ですが、実はすごい人たちが参加しています。
過酷なオーディション
まずこのオーディションは日本版ということで海外のパフォーマーを連れて来るのでなく、日本でキャスティングが行われました。
その審査内容ですが体力トレーニングや筋力測定などが主で3日間に渡って行われたそうです。
このショーは特に女性パフォーマーに過酷なショーでしっかり鍛えていないと骨折などの危険もあるそうです。
ところが海外に比べると日本人女子は苦手な筋力測定、腕立て20回が達成できずにごっそり落ちたそうです。
最終的に残ったのは男女15人、うち8人が女性パフォーマー。
実はこの人数はショーができるギリギリの人数、すべての審査にパスできたのがこの15人だけだったそうです。
ニューヨーク仕込みのパフォーマー達
実はこの合格者の女子8人ですが、その半分の4人が女子でニューヨークでダンス留学していた人たちです。
ニューヨークで踊ると体が強くなるそうです。
海外という日本より踊れる環境が充実して徹底的にトレーニングしてきた人たちですから納得ですね。
中でも注目していただきたいパフォーマーを紹介します。
神保 英里子さん
アメリカ生まれの日本育ちでニューヨークのトップダンスカンパニーの1つPilobolusで踊ってきたニューヨークでもトップダンサーの一人です。
Pilobolusはサーカス+アートという一風変わったショーを行う団体でパフォーマーも強靭な肉体を必要とします。
欧米人に比べてDNA的に筋力の弱い日本人でそこまで体を鍛え上げて入団するというのは本当にすごいことなんです。
現在はアメリカ永住権も取得していますが、このショーをダンスキャプテンとしてまとめるために来日してショーに参加しています。
彼女のパフォーマンスを日本で観れることはまたとない機会でしょう。
桑名 帆乃美さん
こちらもニューヨークに長年留学してプロとして活動してきたダンサーです。
地元の千葉の有名バレエ教室を経営する母親のもとでバレエを学び、ニューヨークに留学後はコンテンポラリーやヒップホップ、カポエイラなどでも才能を発揮し、様々なダンスバトルで入賞。
シルク・ド・ソレイユのオーディションにも合格し現在も登録ダンサーです。
さらにカナダなどのコンペティションダンスの審査員にも抜擢される活躍をしていました。
近年実家のバレエ教室を手伝うために日本に帰国したところ、フエルサブルータのオーディションが行われ、選出されたそうです。
ショーでもその個性あるキャラクターからひときわ目立つ存在として目につくことでしょう。
過酷なショーの状況
このようにメンバーが選出され、ショーのトレーニングが行われ8月からショーが開幕。
ショーは週13回というニューヨーク公演以上のハイペースで行われ、パフォーマーもギリギリの人数しか合格しなかったため代わりがきかず、肉体的な負担からすでに多くのパフォーマーが怪我をおっているようです。
そのため桑名さんなどは一人で5役をこなさなければならない日もあるとか。
その穴を埋めるためにアルゼンチンキャストも来日して賛助出演しており、現在は外国人の姿もショーで見かけます。
外国人キャストの注目の人〜タマラ・レヴィンソン〜
中でも観れたらラッキーという人がタマラ・レビンソンさん(Tamara Levinson)。
過去にアメリカの女子体操チームのメンバーとしてオリンピックに出場。
アーティストとしても別格の才能を発揮し、ダンサーとしてマドンナに抜擢されて長年マドンナの専属ダンサーとして働いていました。
映画の「ステップアップ3D(2010)」や「フットルーズ(2011)」に出演。
このフエルサブルータの見せ場の1つのプールのパフォーマンスも彼女が作ったものだそうです。
年齢は40歳になりますが体力は衰えを知らず、Instagramに新しいダンス作品を投稿しつづけるのを見ることができますが、身体能力の高さに度肝を抜かれます。
現在はフエルサブルータのパフォーマーからは離れていたのですが、ダンサーをトレーニングするために来日しており、けが人が続出したためにたまに賛助出演しているようです。
このような凄まじい経歴を持つ彼女、見ることができたら非常にラッキーと言えるでしょう。
まとめ
このようにフエルサブルータWA!は非常に楽しいおすすめのショーとなっています。
普段紹介されることのないパフォーマーの経歴も紹介しましたが、このように素晴らしいパフォーマーが出演していますので、それも踏まえてショーを見ると一段と楽しく見ることができるでしょう。
是非とも足を運んでみることをお勧めします。
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