CMなどでよく見かける「キシリトールで虫歯予防!」のキャッチフレーズ、
実際に虫歯が予防できるのか、半信半疑の方も多いのではないでしょうか。
ガムで虫歯が予防できるなんて、信じられないですよね。
そこで、実際にキシリトールのガムで虫歯が予防できるのか、
またキシリトールのガムにはいったいどのような効果があるのかを調べました!
キシリトールって何?その効果とは
なんとなく虫歯予防になる、としか知らないキシリトールについてですが、
成分や由来はいったい何なのか気になりますよね。
また、詳しく知らないキシリトールの効果効能についても調べました。
キシリトールって何??
キシリトールは糖アルコールの一種で、砂糖と比べてカロリーが25%低いにも関わらず砂糖とほぼ同じ甘さを持ち、
大幅にカロリーが少ない天然甘味料として重宝されています。
いちごやほうれんそうなどの果物や野菜にも含まれる糖アルコールの一種で、
糖アルコールの中でも特に甘みが強く、砂糖の主成分であるショ糖に似たまろやかな甘みが特徴です。
ガムなどに利用されているキシリトールは、
シラカバの幹やとうもろこしの芯を加工して作ったもので、低カロリー甘味料となっています。
また、キシリトールは熱を吸収する際の反応が砂糖の約8倍あるため、清涼感があります。
キシリトールの効果とは??
キシリトールには5つの効果があるとされています。
○虫歯予防
キシリトールは虫歯の原因となる「酸」をつくらず、酸を中和する作用があります。
そのため、虫歯を予防する効果を持ち、口に含むことで味覚を刺激し、唾液の分泌を促す働きもあります。
虫歯の原因となるミュータンス菌は食事で摂取した砂糖などを栄養源に、
歯垢や酸を生成し、歯の表面を守るエナメル質を溶かします。
キシリトールはミュータンス菌によって溶かされた歯を修復する再石灰化を促進します。
再石灰化されてできたエナメル質は、溶ける前のエナメル質より硬く、虫歯になりにくい歯になります。
また、まだ歯が生えておらず口内に虫歯菌が存在しない赤ちゃんに、
母親が使用した食器などに付着した唾液から虫歯菌が感染するといわれているのに対し、
まだ歯の生えていない3ヵ月未満の赤ちゃんを持つ母親や家族にキシリトールガムを噛む習慣をつけさせると、
ミュータンス菌の母子感染を防ぎ、子どもが虫歯になりにくくなったという報告があります。
○骨粗鬆症予防
骨粗鬆症は骨の密度が下がることで骨が脆くってしまう病気です。
フィンランドの研究者によって、マウスの骨密度が改善されたとの報告があります。
キシリトールは歯だけでなく骨にも良い影響を与え、骨粗鬆症にも役立つといわれています。
○中耳炎予防
キシリトールは、急性中耳炎に対して働きかけるといわれています。
12歳以下の子どもに食後キシリトールを適量与えると、急性中耳炎にかかる頻度が低下したとの研究結果があります。
しかしのどや鼻の感染による炎症で通院していた子どもは急性中耳炎の発症リスクが低下しなかったことから、
呼吸器感染の症状がある場合は中耳炎の予防には効果がないということも判明しています。
○肌を保湿する
キシリトールは水に溶けやすい性質で、保湿性を保ちながらも肌へのなじみが良いため、肌を乾燥から守る効果があります。
そのため、様々な乳液や美白クリーム、ローションなどに配合されています。
また肌のコラーゲンの生成を促進するだけでなく
アトピー性皮膚炎の改善にも役立つとの研究も報告されており、肌に対する健康機能が注目されています。
○血糖値の上昇を抑制
消化器からの吸収率が砂糖よりも悪いので、食後の血糖値が上昇する速度が緩やかになることです。
吸収率が悪いので、血糖値上昇も砂糖の半分程度です。
そのためキシリトールを使ったガムは糖尿病患者のおやつとしても採用されています。
キシリトールガムを選ぶ際の注意点!!
キシリトールの含有量
キシリトールが最大の効果を発揮するのは50%以上の割合で含まれていることが条件です。
市販のコンビニやスーパーで売っているキシリトール配合のガムはたいてい、
30%~70%となっており、購入する際には50%以上配合されているものを選ぶようにしましょう。
歯医者さんなどで販売されているものは100%のものがほとんどです。
他の甘味料が入っていないか
いくらキシリトールが含まれていてもキシリトール以外の糖類が含まれてしまっていては意味がありません。
虫歯予防効果を十分に発揮させるには、シュガーレスまたは糖類0gの商品を選びましょう。
キシリトールの1日の目安
ガムを食べ過ぎるとおなかが緩くなる、と言われたことありませんか?
実はその通りで、一度に大量摂取すると、大腸での水分吸収が阻害され、おなかがゆるくなることがあります。
キシリトールは成人で1日約50g、子どもでも1日約20gまでの量までが目安とされています。
3年以上の長期間、キシリトールを極めて高い用量で使用した場合腫瘍や腸内ガスが生じる可能性があります。
また、妊娠中や母乳授乳期は胎児に対する安全性が確定していないため、注意する必要があります。
まとめ
キシリトールで虫歯予防ができるというのは、本当です。
しかしキシリトール配合ガムであっても50%以上の含有量でないと意味がありません。
またキシリトール以外の砂糖などの甘味料が含まれている場合も注意が必要です。
そして1日の摂取量にも気を付けるようにしましょう。
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