水たばこ(シャーシ)はインドや中近東で人気で、香りづけされたタバコの葉に炭をのせて熱し、その煙をガラス瓶の中の水を通して吸うというものです。
カフェで雑談しながらでも吸えるということでちょっとおしゃれな感じで近年日本でも流行になりました。
しかし今年に入ってからその危険性が強く注目されはじめ、タイなど禁止される国もでてきています。
煙や量は?
水たばこは紙巻たばこのようにふかすものでなく直接肺に煙を送り込むので、肺への吸引量は格段に上がります。
さらに吸引回数ですが、イギリス保健省の煙の吸引量調査です。
・紙巻たばこ>平均5−7分のうちに8−12回の煙を吸引
・水タバコ>20−80分のうちに50−200回の煙を吸引
ということで吸い込む煙の量だけを比較すれば紙巻たばこの約100倍です。
たばこに含まれる4000種類の化学物質のうち、その1割は体に悪影響を与えるものであり、発がん性を含むものだけでも40種類を超えます。
40種類の発がん性物質を肺に直接送り込んでいるということになります。
ニコチンの量は?
こちらはアメリカの病院発表ですが
・水たばこのニコチン量は紙巻たばこの1.7倍
・タールは45倍
と濃度が濃く、たばこ40本を吸っているようなものという発言もされています。
またニコチンには中毒効果があり、当然水たばこも中毒性があるということになります。
副流煙は?
こちらの統計は水たばこを吸う場である水たばこラウンジで調査された結果です。
喫煙前と喫煙後の尿中のベンゼンの量を比べました。
ちなみにベンゼンとはたばこに含まれる毒素の1つで発ガン性があり、造血機能障害による白血病を引き起こしたりします。
喫煙者は喫煙前と喫煙後で濃度が4.2倍、またその場にいた非喫煙者も調査前の2.6倍になっていたそうです。
たばこに含まれる有害物質とは?
前述で40種類以上の発がん性物質やベンゼンについても記述しましたが、中でももっとも危険とされるたばこに含まれる化学物質を記述しておきます。
・ヒ素:皮膚炎、腎不全などを起こす
・シアン化水素:酸素欠乏を起こし、頭痛・吐き気の中毒長や痙攣を起こす
・一酸化炭素・窒素酸化物:ヘモグロビンと結合し酸素欠乏に
・エンドトキシン:肺に付着し、肺気腫の原因となる
・カドミウム:腎臓の機能を低下させ動脈を損傷させる
・アンモニア:ニコチンと結合し中毒症状を起こす
・タール:肺の粘りを奪い、肺の機能不全を起こす
・ホルムアルデヒド:喉や目に炎症を起こす
麻薬販売の場にも使われる?
海外でよくある話なのですが、水たばこに麻薬や大麻を混ぜて販売している店もあります。
このような店では馴染みの客には水たばこに混ぜずに直接麻薬を売るという取引の場にも利用されるようです。
アメリカでたまに水たばこ店に警察が突然がさ入れに来て、次の日には営業停止になっていたという光景を見たことがあります。
アメリカとはいえ警察も簡単にがさ入れはできないので、様子のおかしい人が出入りしていて通報されたのでしょう。
大麻などもたばこほどの害はないといいますが、テンションがハイになるため、その状態で無茶をした若者が公共物を壊したり人に絡んだりする光景をよく見ます。
副流煙などの問題もそうですが、吸うのは個人の自由、しかし人に迷惑をかけるのは最悪でしょう。
まとめ
水を通すため愛好家の間では普通のたばこより煙の吸引量は少なくなると言われる水たばこ。
しかし前述のように紙巻たばこのように煙をふかして逃すのでなく、肺に確実に送り込むものであるため、すべての煙が肺に吸収され、吸引量は格段に上ということが事実です。
とはいえ法律でもまだ禁止されてはいませんし、吸うかは個人の自由、ただ他人に影響を与えないようには吸ってもらいたいものです。
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